年齢や認知能力、経験・知識の異なる様々な人々の学びのプロセスを正確に把握し、的確な学習支援を行い、従来の学びの限界を超えることのできる学習支援基盤を構築することができれば、超高齢化・人口減少時代におけるリカレント教育の促進につながり、人材の流動化や労働人口増加といった効果が生まれる可能性があります。
わたしたちは、大規模な学習ログデータを解析・利用し教育を改善するための手法(ラーニングアナリティクス)を拡張し、多様な人々や学習空間の特性に対応して新たなスキルを効率よく習得することに貢献する学習支援ICTの開発に取り組んできました。従来の学習ログデータだけでなくセンサ等も活用して学びや記憶想起の効果が高い情報提供・学習支援を行う学習支援システム、パソコン等の扱いに慣れていなくてもメリットを最大限に享受できる学習支援インタフェースなどの開発を進めてきました。将来的には、定型の知だけでなく非定型の知も対象として新たな学びの可能性を開拓することにより、多世代の社会活動や共創が活性化される学習支援基盤へとつなげることができると考えています。